「ほんと羨ましいですよ。僕なんて多分…眼中にも置かれてませんから」 「そんなことないだろ」 白衣を詰め込んで身支度をしているとき、ふと思い出して口を開く。 「………僕愛優ちゃん診たんですけど。 今日風邪でも引いてるんですか?」 「え?」 「なんか顔色悪くて……。足下のふらつきもあるっていうか…」 「……初耳。今朝俺愛優と会ってないから」 「……すごい…心音もゼーゼーしてましたし」 「………」