午後の外来が始まって数十分。 看護師がドアを開けた。 「蒼先生、…本当は次ひよりちゃんなんですけど……まだ来てないんですよ。 先、次の患者さん通していいですか?」 「いいよ。 ひよりちゃんサボるつもりだな……」 看護師がドアを押さえると、中に入ってきたのは高島で。 「…あれ?」 腕には体の小さめな女性が抱えられている。 「友那さん…?」 「あ、はい。」 代わりに高島が答えると、顔の真っ赤な彼女を椅子の上におろした。