翌朝、いつも通りに着替えている蒼を見て少し驚いた。 「……蒼、大丈夫?」 「大丈夫。……薬が効いたみたい」 「そっか…」 「熱もない。季蛍も早く支度しないと遅刻するよ」 「…わかってるよ」 私のことを見つめてくる蒼の額に手を伸ばして触れた。 「……熱くない」 「ハハ、大丈夫だって言ってるのに」 「大丈夫……みたいだね」 「俺が体調悪くないと不満?」 「違、そういうことじゃ……」 「早くしないと遅れるよー」 「………」