「んー………ごめん…。


ゆり子ちゃん今妊娠してるんだよ…」







「……ぇ?」








「ゆり子ちゃん……いろいろあってね。妊娠したんだけど、今お腹に宿ってる赤ちゃんの旦那さんは妊娠がわかってすぐに逃げたって。




連絡がもうつかない……酷い男だったんだ、って泣いてた。ゆり子ちゃん……。





だからね……俺そのこと相談されたんだよ、昨日」










「……ッ」









「酷いよな、その男も。ゆり子ちゃんそれで仕事に手がつかなくなって。俺が妊娠のことを知ったのは昨日だけど…。




‘今宿ってるこの子のパパになってほしい’だなんて冗談みたいなこと言われたけど…もちろん即断ったよ?





ゆり子ちゃんも真剣に言った訳じゃないみたいだけど…さすがにびっくりするけどね。


ゆり子ちゃん精神的にも不安定で…季蛍に当たったりしちゃったんだとは思うけど…」