俯く私を見てか、蒼は夏来を抱かない右手で私のことを引き寄せた。 「ごめん、遅くなった」 「………。」 「夏来のこと…任せっぱなしで悪い」 「……大丈夫」 「…さすがに今日は遅かったな」 時計はもうすぐ2:00を指す。 「……遅いよ」 思わず漏れた言葉。 その言葉を聞いてか、蒼は私の頭を自分の胸の中に抱く。 「ごめん…」