「そっか……大変だね」 女の人と聞いて、ちょっと複雑な気持ちになった。 「……じゃあ先寝るから…」 寝室に行こうとした私の手を、蒼は握る。 「……ごめん。最近早く帰れなくて」 「大丈夫だよ、しょうがないじゃん。相談…………なんだから」 「……でも…………悪い…」 「……大丈夫だって。」 「………」 ゆっくり握られた手が離れた。 「……おやすみ」 「おやすみ…、蒼も早く寝たほうがいいよ」 「うん……」