向かいには陽さんのことばかり話す港がいる。
「陽さん大丈夫なの?こんな時間まで1人して」
「……わかんない。最近陽イライラしてんだよ」
「まぁ……そんな時期が来たんだろうな」
「昨日なんて新聞紙ビリビリに破いてストレス発散してた。……あと叫ぶの。
ストレスすごいみたい……。気が済むまで泣き叫んじゃって。」
「陽さん…初めてだもんね」
「声枯れるくらいまで叫ぶから止めんの大変」
「季蛍はそんなことしなかったな…。逆にストレス貯めてた」
「それはそれで困るけどな。」
「困るよ、ほんと」
「………もう陽は尋常じゃないからね…。近所迷惑かかるから……夜たまに公園に連れ出してんだけど」
「陽さん、そんなに叫ぶんですか?」
高島も烏龍茶を飲み干して聞いた。
「叫ぶ叫ぶ。……公園でも迷惑かかるんだけど…家よりましかなって。
公園のベンチで陽のことずっと抱いてる夜とか……最近そんなのばっかりでさ」
「陽さんも体調だろうね」
「うん…。早く帰れれば一緒にお風呂入ってあげられるんだけどな」
「えっ?一緒にお風呂入ってるんですか?」
「うん。何しでかすかわかんないから。
今の陽なら何でもする。危険ー…」
「いいですね……そんなラブラブで」