「じゃあ……ありがとな。ほんと、助かったよ」
「いえいえ。……別に大したことしてないですよ」
「高島、やっぱ季蛍の主治医だわ」
「えぇ?ハハ、そうですよ?」
高島は俺たちを見送るように、診察室の入り口の所まで来た。
「ありがと。………高島が主治医で良かったよ」
「やッ、やめて下さいよ~。照れるじゃないですかぁ」
「…ふふ」
「じゃ、お大事に」
「うん」
季蛍を抱えて部屋を出れば
「薬貰うの忘れないで下さいよー」
なんて言う高島の声が背に響いた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…