─────
───────「蒼先生…ちょっといいですか?」
季蛍を診ていた高島が、診察室から出てきて手招きをした。
「……ん?」
診察室の中に入るとベッドに横たわる季蛍は眠っていて。
「……原因、まだわからないです。でも……多分ストレスだと思います。」
「……そっか」
「季蛍、この頃急激に仕事の量増えて…。遥人くんのこともあると思うんですけど…」
「……そうだよね」
「さっきちょっと話聞いたんですけど。
やっぱり……なんか辛そうで」
「……………」
「遥人くんのことでも悩んでるみたいですし…、最近季蛍体壊してばかりだったから……。キツいんでしょうね」
「…………そっか」
「ストレスからきてる目眩だとすれば…薬出してもあれですけど…。一応出しとくんで」
「うん……」
「明日、とりあえず仕事休ませて下さい」
「わかった。………大人しく聞いてくれるかはわかんないけど」
「仕事中ずっとグルグルしてたみたいで……」
「……俺に何も言わないくせに」
「蒼先生にはどうしても心配かけたくないみたいですね」
「………はぁ」


