支度を終えている俺は、季蛍より先に寝室を出た。
……んだけど、起きてきたはずの季蛍が寝室から出てこなくて…。
「……季蛍?」
寝室の中にもう一度顔を出せば、ドアの前に座り込んでいた。
「……どうした?」
「だいじょぶ」
「………」
最初は眠たくてしゃがみ込んでるだけだと思ったけど、なかなか立ち上がらないから…違うみたいだ。
「…クラクラする」
やっと立ち上がって、季蛍は言った。
「…クラクラしてんの?」
「大丈夫、ちょっと貧血なだけ」
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