しばらくすると高島先生が車に乗り込んで
「蒼先生今夜帰れないって。…今病院に戻ったんだってさ…。安定しない患者さんがいるから」
「そうですか…」
「どうする?蒼先生手当てできないって。そのま今朝まで待つなんてことできないでしょ」
「……」
「俺んち…行く?」
「えっ」
「手当てしたら送ってやるよ」
「でもそんな…」
「迷惑じゃないから。だって俺んち誰もいないし」
寂しいよ、と付け加えて車を発車させた。
「でも……彼女さんいるのに…女の人連れ込んで大丈夫ですか?」
「ゆーはわかってくれてるから。ちゃんと俺が主治医だってことも言ってる。女の誤解ってホント怖いからさ」
「………前に何かあったんですね」
「ち、ちが…そんなんじゃないよ」
「……ハハ、」


