「検査っていっても血液検査だよ。もう慣れたでしょ?」 「……やだ」 「やだって言ってもね…あ、島内さん…果織ちゃん熱は?」 「それがですね…。蒼先生に計って欲しいって果織ちゃんが」 「俺に?」 「ち、ちが、違うもんッ!!別にそう…いうんじゃない…」 頬を赤くして、果織ちゃんは俯いて言った。 「果織ちゃんも甘えるねぇ」 蒼先生は白衣のポケットから出された体温計を、果織ちゃんの服に素早く滑り込ませて。