高島は季蛍の服の中に入れた手を動かしながら、 「聞きました~?昨日季蛍9度まで上がったんですよ」 「初耳」 「ですよね。強めの薬使おうかなって悩んでるんですけど、季蛍が嫌だって…」 「そうだよな…。」 「副作用嫌いなんですよね。季蛍ちゃーんは」 そう言って高島は聴診器を抜いた。