数分後、俺のメールを受けた高島は苦笑いで来てくれて。 「……季蛍」 「あぁッ…高島先生……」 季蛍の声が小さくなっていく。 「ちょっと俺もさすがに放っておけないな。まだ熱が下がってないとなると。」 「………」 「じゃあ行こ。今日最初の患者さんは季蛍だ」 なんて言いながら、高島は季蛍の手をとって中に入っていく。 多分、俺が手を繋いだり季蛍を励ましたりすると、甘えが出てしまうから何だろう。 高島も随分とよくわかってくれている。