「蒼先生、今日仕事代わったんですよね?行かなくて平気ですか?」 「ああ、大丈夫。連絡してあるし間に合うでしょ」 「……はは、それもそうですね」 呑気に呟いて季蛍から離れた高島は、机の上にあった聴診器を取って来た。 「…やっぱ…やだ」 落ち着きを取り戻した涙目な季蛍が、涙を堪えながら、絞り出した声で言う。 「……んなこと言ったって。俺と約束して病院来たんだから」 「やぁっ!」