肩に手を回して、季蛍の呼吸を感じるも……そろそろ限界みたいだ。 「……季蛍、高島に先に通してもらおう」 「やだッ……」 ………ほかの人に迷惑をかけるから。 「…でももう無理だって。俺今薬持ってないし」 「苦し………く…なッ………い」 「嘘つくな。…とにかくこのままだとここで意識放しちゃうよ?そしたら皆びっくりしちゃうでしょ?」 「……ん」 確かにそうだと自分でも理解したのか、頷いて俺の服を握った。 「高島今誰か診てるかな…?」 呼吸のままならない季蛍を支えながら診察室の扉を開ける。