────── ─────────「蒼先生ー、すいません。30分待ちますけどどうします? 蒼先生診ます?」 診察室のドアの隙間から顔を覗かせた高島が言う。 「ううん、待ってる。」 「そうですか。わかりました」 隣に座る季蛍は、俺に体重を預けていて…。 預けているのにも関わらず、驚く軽さ。 心配になってくる。 最近あまり季蛍に目を向けていなかったから…。