「…季蛍…最近すぐ熱出すね」 高島がポツリと言った言葉に、俺も頷く。 季蛍がその言葉に落ち込む心情を読みとってしまった俺と、季蛍の間に気まずい空気が流れる。 だけど、高島はその空気を読みとったみたいで 「も、もぅ~。ちゃんとお豆腐食べてる?免疫力あげないと~」 と、季蛍の背中を軽く叩いた。 「高島……お豆腐って」 「だってお豆腐は免疫力をあげてくれるんですよ~。元気になるよ、季蛍」 ……あぁ、そっか。 高島は独身の時…レシピの本を何冊も読んでいたからな。