夏来くんの服の中に手を入れながらも、つくづく思う。
「……まん…まぁ」
ああ、蒼先生と季蛍の子供だなぁ…って。
目のクリクリ具合とか、二人の遺伝を受け継いだ髪の色とか。
「………かわいい」
「まーんま!!……ふ、ふぇ」
「あ、あーあー…、大丈夫だよ、すぐ戻るから」
「…………ぱぁぱ?」
「えっ…」
「ぱぁぱ……じゃ、ないん?」
………。
「僕はパパじゃないよ」
「夏、あた…痛い…ん」
「……頭?」
「うん」
あまり間近で子供を見たことがないから、あまりの新鮮な瞬間に…
「かわいい……」
思わず声を漏らした。