港くんが陽さんの服の中に聴診器を滑り込ませている間、私は陽さんが眠る姿をじっと見ていた。 ……陽さんも妊娠してるのか。 「……大丈夫かなぁ…」 聴診器を抜いてから、港くんははにかんだ。 「……まぁ…様子見るかな。季蛍さんありがとうね」 「いえいえ」 「明日連れてってみるよ、病院」 「はい。…また何かあったら……遠慮なく」 「うん、ありがとう」 「じゃあ…帰りますね」 「うん」