作ってあったお粥の鍋を持って、寝室へ入ると…ちょうど港くんが陽さんの首に手を触れているところで。 「……病院大人しく来てくれないかな」 「さっき婦人科行くか聞いてみたんですけど…ダメでした」 「だよな」 港くんと苦笑いして、私は鍋を近くの机に置く。 「…寝てるうちに……」 そう呟いて、港くんはポケットから聴診器を出した。 「………起きませんように」 なんて、ボソッと呟いてから。