ショッピングモールの中の薬局で、愛優の酔い止めを買おうと眺めていた。 「……どれがいいかな」 「んー……とねー……」 薬売場で俺と愛優はしゃがみこんで見ているんだけど、季蛍はさっきから俺の服を引っ張ってくる。 「……何?」 「いや…ただ引っ張りたいだけ…」 「ふは。……なんだよそれ…」 「パパーこれ」 「ん。じゃ、行こ」 そう言って立ち上がった俺は一瞬辺りを見回す。 「……アレ?」 「ん?どしたの?」 「夏来……は?」