「何だよ」








「………あのね」









「うん?」









「……ちょっと風邪気味かなーって…」









「熱あるのか?」









「違う…。さっきから鼻水止まんないの…。」










「……熱はない?」












「熱はないよ…。……芙羽、いつ帰る?」










そう言う陽の声は、すごく細くて震えていた。










「……もう帰るよ。じゃあ何か買ってく」










「…ごめんね」