───翌朝
妊娠していることもあって、少し怠い。
眠さがいつも襲っているし、港の側にいないと…不安。
相変わらず港の帰宅時間が早まることはなくて、いつも遅くに帰ってくる。
いくら港が疲れて帰ってきていても、必ず…港は抱きしめてくれる。
それだけでだるさなんて吹っ飛んじゃいそうで、私にとって港は……一番の存在かもしれない。
そして今日も……港は私を包んでくれる。
「ただいま……」
「おかえり」
「……風邪引いてない?」
「大丈夫、さっき熱計った」
「よし。……偉い」
そう言って私は、今夜も港の服に包まれる。
「……港、今日忙しかった?」
「ん、んー…まぁ」
「そっか……お疲れ様」
「ありがと。陽抱けば俺回復だわ」
そう言ってクスリと笑った港は、私の頭を何度も撫でた。