玄関の目の前にしゃがんで、タオルに顔をうずめて号泣の陽さん。 「外、寒いから……とりあえず中に」 「グスッ……ズヒ……ヒッグ…グスッ」 リビングに入れた陽さんは、まだ号泣で。 「……陽さん」 突然のことに、戸惑いを隠せなかった。 紅茶だけを机に置いて、陽さんの隣に腰をかけた。 「落ち着いてから……話してくれませんか?」