なかなかあけない頑固な私に呆れかけた芙羽。








「……しょうがないなぁ」









そう呟いて、芙羽は近くにあったバッグを引き寄せた。










なにやらゴソゴソと漁ると、中から……












「はい。……あーん」










………よく病院で見る棒。










あんなのをバッグに入れておくなんて…ズルい。










「…やだ!絶対口開け…」









そう言った口の中に指を入れられて。










「…我慢我慢」











指でこじ開けられて、大きくあける羽目に。











「……喉あんまり腫れてないな」









独り言を呟いた芙羽は、ニコリと笑ってから









「お腹すいた。……ご飯食べようかな」












そう言ってリビングの椅子に腰掛けた。









ほんと…気まぐれなんだか……脳天気なんだか。