「いない?……なんで?」
「起床時間に顔出したら、果織ちゃんの姿がなくて。トイレにでも行ってるのかと思って院内探したんです。
でもいなかったから…病棟を移って探しました…
救急も行ったし、回ったんですけど果織ちゃんの姿がなくて…。」
「……起床時間っ…てもう何時間もたってるじゃん」
「どうしよう、もしも外にでてたりなんかしたら…」
「待って、とりあえず院内探そ。島内さんは落ち着いて。……大丈夫、きっと果織ちゃんならわかってるはずだから」
「………そうですかね」
「いくら薬を拒否してたって…自分の体のことぐらい理解してるはず」
「……そうですよね、果織ちゃんですもんね」
「……」
といっても……
言い切れるほどの自信はない。


