「…果織ちゃん、なんか可哀想」








病室を出てからの季蛍の第一声。









「…あれ、何週間も前から続いてる。看護士も疲れてるのかもしれない。

皆…果織ちゃんに優しく接してあげて、なんとか果織ちゃんを傷つけないようにしなきゃいけないことなんてわかってるのに」











「……」













「子供って…むーずかしい。奏太に今度聞いてみよ」










そういって手に取った季蛍の手。










「……もう帰ろ、早く寝て明日も頑張ろ。な?」











「……うん」