「じゃあお先に失礼しますね、お疲れ様です」
「うん、お疲れ」
高島と入れ替わるように季蛍が俺の目の前に来て。
「…薬変えてもらった?」
「うん、…もらった」
「俺さぁ……ちょっと帰り果織ちゃん所寄って帰るね」
「私も行く!」
「…だって季蛍、まだ体調…」
「大丈夫!行きたい!」
「……わかったよ、ほら、おいで」
手を握って、果織ちゃんの病室へと向かった。
「……あの……ごめん…ね?」
「ん?……何が?」
「……高島先生にしか…言わなかったこと」
「……あぁ。高島主治医なんだから。気にしてないよ」
「…あり…がとう」


