────ガラガラ 「……ほら、入って」 診察室の前で立ち尽くす季蛍に手招きすると、ゆっくり足を踏み入れてくれた。 「……ねぇ。蒼先生と何かあったの?」 「ないです!!」 「じゃあなんで?蒼先生を避けてるようにしか見えないけど…」 「……」 「………蒼先生に言った方が…良かったんじゃないの?俺…よりもさ。いや、俺でいいんだけどさ」 「………」 「心配かけたくない、ってやつ?」 「は……はい」