その直後、顔色の優れない季蛍が医局に来て。









俺と目が合うと、何かを迷うように目を逸らした。









「…季蛍、ちょっとおいで」








「………」








俺の隣に渋々腰をかけた季蛍は、俺を見て気まずそうに顔を伏せた。










「……ねぇ。蒼先生の言うこと聞かないんだって?」








「……別に…」









「薬、飲んでないんだってな」








「………」











「この前病院来たとき…あれほど説明して処方しただろ」








「……」












「薬を飲むのをサボるなんて…考えられないんだけど?」









「………」