それからパパと連絡が取れたのは、発作が起きて数十分が経過したときだった。
携帯にメールが入って、
『あと数十分でつくよ。電話くれたよね?何かあった?』
というメール。
運転中だったのか…それとも仕事中だったのか。
電話ができなくてメールをくれたらしい。
「パパ、あと数十分で帰るって」
未だ収まらない発作で苦しむお母さんの背中をさすっていると、頷きで返したお母さんは
「ぁ……」
蒼、とでも呼びたそうに、ベッドから降りて。
苦しそうに屈んで玄関まで行ってしまった。
……早く助けてほしいんだと思う。
私じゃ何もできないから。薬がある場所さえわからないし…。


