「愛優ー、入っていいって」
誰かに聞いたらしく、琴は制服をバタバタさせながら病室に向かう。
「………琴、病院だからダメだって」
「あ。」
コンコン
ガラガラ……………────────
「まーい」
「……あっ、琴?……愛優まで!!」
「……お見舞い来たよ」
「ありがとうっ」
「体調大丈夫なの…?入院してから結構たつけど…」
「……んー、なんか良くなってないって。
お医者さんが」
舞は隣に飾ってあった写真を指さして言った。
「これ……舞の担当医さん?」
「うん。かっこいいでしょ?……奥さんいるんだけど」
「………ふーん」
「残念ながら私のパパではないけど」


