ジョージからの想いを受け入れないように気を張るシオリ。


再び距離感のある態度に戻ったシオリに対し、ジョージは、理由が分からずに戸惑った。


とはいえ、すでに覚悟を決めていたジョージは、停車した車の中で、遂に告白をする。




「ずっと好きだった。付き合ってほしい」




シオリは、その言葉を聞くと、眼を合せずにうつむいた。


「ごめん。。無理だよ。私、ジョージさんとは今の関係がいいから」


予想外でもあり、予想し通りでもある、シオリからの返事。


しかし、ジョージには、やはりそれが納得のいくモノではない。


「最近までの二人は、何だったのか」と、悔しくなる。


「なぜ、そう思うの。つい先日までと何か変わったのかい?」


「ううん。変わってないと思う。けど…」


ジョージは、静かに「うん」と相づちした。


「けど。何?」


「あのね、千夏ちゃんがさ…」


シオリは、友人から聞いたその経験談をそのままジョージに聞かせ、「私もそう思うんだ」と、ジョージをフッた理由を述べた。


「そんなバカな。。」


ジョージは、シオリの口から出たその理由を聞いて、より一層の悔しさを感じざるを得なかった。