しかし、シオリの不馴れな浮気はすぐに和志に露見して、更なる束縛と立ち直れないぐらいの暴言を浴びせられた。


「もう絶えきれない、、」


シオリは和志から逃げることを決め、和志からの電話も一切出ることなく、自由奔放に遊び歩く道を選んだ。


これに怒った和志は、シオリの家まで幾度と通い、夜中であろうと何度も何度もケータイを鳴らす。


「シオリ!電話でろや!!」


窓の外から聞こえる和志の怒声。


しかし、シオリは断固として和志を受け入れない。


遂には、シオリはケータイの着信音や和志の姿を見るだけで、恐怖から手が震えるようにまでなってしまう。


最終的に和志は、ようやく自分の非を認め、シオリが去っていく悲しみを悟って恋愛復帰を願ったが、その願いは決して通じることが無いものだった。


和志からの未練を受けたまま、このときシオリは友彦を意識して見つめるようになっていた。