ずっとかるちゃんは苦しかったんだ。 私よりも苦しかったんだ。 「今日は気が済むまで練習付き合う。その代わりちゃんと薫と話しろ。」 「うん。」 私バカだ。 かるちゃんが好きなのに。 だけど、やっぱり玲のことほっとけない。 あいつは頼りなくてすぐ泣くし、感情だって無愛想すぎる。 生意気ですぐ悪さばっか考えてその悪さをするのは私だった。 「玲のバカ…。」 今更自分だけ大人びて、置いていくなんてさ。