あの時のラブレターのことを思い出す。 ………今すぐ殴りたい。 ラブレターを書いた女を想像しただけで嫌だ。 もう帰ろ。ムカムカする。 「んじゃ、もう行くから。」 背を向けた時だった。 「またチョコ作ってよ。」 「や、やだよ。別に余ったからあげただけだし。」 「嘘だな。チョコは俺のために作ったって言ってる。」 「はぁ?!チョコと会話できんの?!」 「俺天才だわー。」 ち、違う! 玲のために作ったんじゃない! もうやだ……。玲の嘘は本当になる。