ひとまず予約したホテルに向かう。

俺は気分が乗らない。




荷物を置いてベッドに寝転ぶ。




「なあ、凌也」



翔が俺に話しかけてきた。




「幸那に…会いにいかねぇの?」




そうだよな、

やっぱり、そこが気になるよな。




俺が宮田さんから話を聞き終えたあと

何か察したこいつらは急に静かになっていた。




「幸那には会いにいかねぇよ」

「は…?」



優大は驚いた顔をしながら口を開けていた。

冷静に俺は話を続けた。



「彼氏が出来たらしーぜ」

「うそだろ?」

「こんなんでうそつかねぇよ」






幸那には彼氏ができていた。




俺と別れ、俺が遠くへいってすぐに

新しい男をみつけたらしい。




なんか、あっけないな…



俺は重たい瞼をゆっくりと閉じた。