――――――― (( 卒業 )) ―――――――





「涼夜!おはよー!」

「…うるせぇ」

「んだよ!涼夜!朝はおはようだろ!?」

「……」

「――…しかとかいっ!」



この朝からうるさい男。

幼馴染で、親友の優大 ( ユウダイ ) だ。




「吏祈は?まだ?」

「ああ」

「ピンポーンしてみよっか」

「ああ」



優大は何度もインターホンを鳴らす。

20回くらい鳴らしたところで、ドアが開いた。



髪はボサボサ、制服はだらけた姿で

頭を掻きながらドアを閉める。



「おはよー!吏祈!」

「朝からうぜぇな〜…」

「お前が起きねえから悪りぃの!」

「もっとマシな起こし方しろよ、」



そういいながらシャツのボタンを閉める。

こいつは 吏祈 ( リキ )。




「あれ?誠也は?」



ガチャ

タイミングよく誠也が玄関を開けた。





「お!誠也おはよ〜!」 

「………」

「うわ、みんなフルで無視じゃん…」



俺とこの三人、優大、吏祈、誠也、は

俺と同じマンションで隣に住んでいる。



部屋の順番的には

角部屋が俺→優大→誠也→吏祈 って並び。




このマンションは俺の母親が

経営してるから俺達は特別に借りている。