いつのまにか公園で寝ていた俺は
電話の着信音で目覚めた。
スマホには 優大 と書かれていた。
「もしもし」
「凌也!お前どこにいんの!?」
「あー…憐さんの家の近く」
「先にホテル戻るぞ?」
「おう、すぐ向かう」
電話を切り、時間を確認。
12時30分か…。
ふと、膝にかかっているブランケットに
気がついた。
薄ピンクの可愛らしいブランケット。
誰かがかけてくれたのか?
俺はベンチから起き上がり
財布にあったレシートにペンで
「ありがとうございました。」
と書いて、畳んだブランケットの上に
レシートを置いた。
そして、タクシーを捕まえて
ホテルへと向かった。
