目が会うとお互いにフフッて笑った。
コイツの笑った顔なんて初めて見た。
「じゃ、帰るぞ」
「ん。ありがとね」
教室から出て廊下を歩いている時も昇降口についても無言だった。
「夏奈ちゃん。」
昨日の先輩に声をかけられた瞬間。
夏奈の肩がビクッてなったのがわかった。
「夏奈ちゃん、昨日はゴメンネ。一緒に帰ろ?」
隣でビクビクしている夏奈に近づく。
「…一緒に帰る人いるんで。」
「コイツ?昨日言ってた好きな人って」
俺を見るなり眉間にしわを寄せ睨みつける。
怖くないけどな。
「…付き合うことになったんです。だからもう関わらないで」
…は!?!??
「付き合うことになった」なんて聞いてねぇぞ俺!
プチパニックを起こしていた俺に先輩は、
「…そっか。わかった」
すんなり認めてくれた。
最後に舌打ちをしてそそくさと帰っていった。
