「でさぁ~藤井さんが――――」
「お前ちょっと黙れ」
中庭につくなりさっきから藤井さん藤井さんってうるせーんだよ。
今眠いんだから、静かに喋れよ。
「お前藤井さんの事なんとも思わねーの?」
…は?
何か思うほうがおかしいだろ。
アイツは“まだ”マシな奴ってだけで、俺の女嫌いは治ったわけじゃねーし。
「別に。お前はアイツの事好きなん?」
「ふ~ん?…まぁちょーぉ可愛いけど…」
好きじゃないんかよ。
…呆れた。
「サイテー」
この言葉だけを言いベンチで寝ることにした。
横でブツブツ言ってるのが聞こえたけどしばらくしたら悠斗も寝たらしい。