「あ、向葵くん!今からみんなで遊びに行こおよ!!」
放課後になり帰る準備をしていたら化粧ばっちり女子たちが俺に話しかけてきた。
…こうゆうのマジうざい。
「今日用事あるから。」
女子たちの方には視線を一切向けず教科書をしまう。
1週間に1回ぐらいこうやって誘ってくる。
マジめんどくさいし、毎回断ってんのにまだ誘い続けてる。
「えぇ~?またなのぉ?」
「うん」
はやく帰りてぇんだよコッチは。
そこどけよ…
「もぉ~じゃぁまた今度ねぇ」
「……」
返事はしず教室を出る。
っとに、次も断るっつーの。
長い廊下を歩き階段をおりると誰かの話し声が聞こえた。
大事な話っぽかったから階段に座りちょっと様子をみる。
…これって盗み聞きか?
ま、いいか。どーせ知らない奴だろうし。
―――――……
「――――ごめんなさい。」
「えっ…彼氏いるの?」
告白か。
それにしても今のって藤井夏奈じゃ…?
「…彼氏はいない。好きな人がいる。」
あいつ彼氏いないんだ。以外だな。
…興味ないけど。
「ふーん…なら良くね?やっぱ付きあおーよ」
うわー強引すぎだろ。
相手の顔はこっから少し見えるけど、確か3年生で1番人気のやつじゃなかったか?
イケメンだから付き合えばいーのに。
あ、好きなヤツいるんだっけ。(笑)
「っはい?ど、どーしてそうなるんですか?」
「だってまだ付き合ってないんでしょ?」
…会話聞くの飽きてきた。
2人の邪魔するかもしんねぇけど、帰りたいから仕方ねーよな、うん。
階段を最後までおりると――――――
ドン…!!!
藤井夏奈は壁と男の間に挟まれていた。
ややこしいことになりそうな気が…