私にも青春は来るらしい

気まずそうに先輩が口を開いた。


『えっと、なんか、ごめんね?』


「いえいえ、助けてもらいました!ありがとうございました!」


そう言うと、先輩は、どういたしまして、みたいな言葉をもごもごとしゃべって、体育館から出ていった。


あれ、なんか、あっけなかったなあ...

 
ここからラブストーリーが始まるのはやっぱり少女マンガの世界なのかねえ...


うん、でもまあときめいたときめいた!青春した感じだなあ!!


もう時間があまりなかったから、私も練習を諦めて教室に戻った。


たぶん一日中、いや、しばらくニヤニヤしていた。