「私は貴方と恋がしたいと思っているわ。」

彼女は尚も真顔で、手を繋いだまま狂言をはいている。

「やめてください、貴方には多勢に無勢な一1人、又は鰯の稚魚達が山ほどいるでしょうに?」


「えぇ、それはもぅゴマンといるわよ、私が特定の殿方の恋仲なんて聞いたら学級崩壊も有り得るわ、でもここまで私と対面してまともに会話してくれたのは貴方だけよ?嬉しく思ったわ。」



イケない…耳がまた熱くなってきた、手を離してほしい。



「きっと、貴方は分析型なのもあるのね?だから、ちゃんとした返答をくれるのよ、他の稚魚達は私を人目見て惚れぬいてしまうから、私に会わせた会話しかしてれないの。」

初めて顔を彼女がしかめた。


「…でも、否定的な言葉には100倍ぐらい言い返しそうですね?」

「えぇ、それは勿論よ。」


回りはただめんどくさいだけでは、、、


「でも、今の貴方は私と付き合える度量ご足りないわ!」

最初に出た腕組みをして見せた。


自分が付き合いたいと、言ったのに度量がないとは、、女心は秋の空はホントだったか。

僕は暫く彼女の話しをだまって聞いた。


「度量がないのであれば、別を当たるのが一番ですそれに僕は稚魚達の逆襲を受けるのは御免です。」


「あらやだ、貴方に否定できる権限があるとでも思ったのかしら?とても驚きだわ。」


僕が一番驚きたい、、、


「とにかく、私は率直で真面目で一つの事に一生懸命な人がタイプなの、貴方には1つ足りないわ…懸命さがそれを備えてらっしゃい」


「あの、、どぅして執拗に僕に拘るのでしょうか?」


言いたい事だけ言ってさっさと帰ろうとする彼女に最大の疑問を問いかけた。

彼女はくるりと振り返り…


「ずっと見てたわ…。」

「え?」

「私は貴方をずっと見てた放課後にいつも黄昏る貴方を…いつしか頭から離れなくなった、貴方を思うと悩ましく思った、心臓が痛かった、愛おしく思うようになった、、、ほら?貴方って死んだ魚の目を覗けばとてもハンサムじゃない?だからよ。」

彼女は階段を一段降りてまた、僕に振り返る
「…はやく、私にダーリンって言わせたくなるよな男になりなさいよね。」
彼女はさっと階段をかけ降りて去って行った。


ダサい台詞だな、とも思ったけれど…









少し…ーーーーーーー。













やる気が出てきたーー。