それから、授業を受けた。
勿論、集中なんてできやしない。
愛の事ばかり考えていた。
時々、自分の脳内見られてたらどうしよ……。とか思ったりもした。
今日の英語はいつも以上にわからなかった。

時は進んで、給食。
いつも岡崎と食べる。
それ以外の奴はあまり、いや、全く絡まない。
岡崎がいなかったら俺、今年1年はボッチ給食だっただろうな。
バスケ部3年は2人だけだし、本当コイツと同じクラスで良かったと思う。
俺なんかと絡んでも得しないけどな。
イジメに気付いているのか、いないのかは別で本当に感謝してる。
こんな事、絶対言えないけど。
そして、コイツ、今日は1段とニヤついてる。

「…おい、なんだよ」

「別にぃ」

「隠さず言えよ」

「ふふーん、そんなに聞きたい?吉川君?」

この野郎。焦らしやがって。
猫撫で声が無駄に腹立つ。
俺、なんかしたか?今日。

「……とっとと話せ」

「聞いちゃうんだ。そーゆーのフラグって言うんだぜ?」

「…?」

わからない。
何が言いたいのか。

「見ちゃったんだよね~朝。
登校中に」

「…は?…」

嘘だろ。
やっぱり誰かしら見られたと思ってたけど、コイツとは。
よりによって岡崎とは……。
吉川康介。一生の不覚。
………なのか?