ー俺がイジメを受けているー

そんなことはどうでもいい。
だって、大切な守るべき存在が出来たんだから。
恋人、友達、チームメイト。
自分の事よりもその人を守るべきだと思った。
勿論、愛や岡崎には隠し通すつもり。
恥ずかしいし、弱いって思われるし。
それに、今に始まった事でもないしな。

強くなりたい。
強くなりたい。
強くなりたい。

いつだってそう思ってきた。

でも、そうじゃない。
今は生きていることにすら感謝したい。
こう思えたのも___

愛のおかげ。

丁度愛の家の前に来た。
あっちも家を出たばかりらしい。
それなら

「……はよ」

めっちゃビックリしてる。
まあ、そうだよな。
いきなりだったし。

その後は強引に手を引っ張ったり、朝練に付き合わしたりと、俺の
ワガママに振り回されて…。
さぞ疲れただろう。
しまいには、マネージャーになれだとか…。
わやだな。

それでも愛は笑ってくれた。
その笑顔が身体中の生傷に染みる。