無声な私。無表情の君。

「……あとさ、俺見ちゃったんだけど……」

え、まさか……。

「朝、お前らが手繋いでるところを~」

そのまさかー!

【見間違いじゃない?】

「いや、あの背中は、我が幼なじみ、吉川康介の物だった。それに綺麗な髪の毛的に愛ちゃんだってわかったからね」

愛ちゃんって、愛ちゃんって呼ばれた。愛ちゃんって呼ばれた。大事な事だから2回言っときます。(心の中で)

「へへ、稔人君からの仕返し~。愛ちゃんって呼んでもいいかな?」

あれ、本件そっち?私はてっきり吉川君の方だと…。

【いいよ。その代わり、今日見た事は誰にも言わないでね】

「え、じゃあ、付き合ってんの?」

耳元でささやく様に聞かれた。
顔が熱くなる。

「反応ですぐわかるね。大丈夫。誰にも言わないから」

ほっと肩をなでおろす。安心した。

「それ、倉庫の奥にしまってね。場所教えるからついて来て」

コクリ

また友達が1人、増えました。