無声な私。無表情の君。

そんな、考え事をしている間に時間は過ぎ、もうすぐ家に着く。多分この話で吉川君とはお別れ。短い時間だったけど、凄く仲良くなれた気がした。
ほんの少しだけどね。

「その子には今日出会った」

今日?一目惚れって事か。どんな人だろ。一目惚れって事は綺麗な人なの
かな。

「全てに惹かれた」

家が見えた。もうすぐこの関係も終わっちゃうね。
明日からはまた他人同士。
悲しいな。

「なぁ、愛」

また、私を呼ぶ。
あぁ、悲しくなるから呼ばないで。

【ありがとう】を伝えるためにメモ帳を取り出す。

「俺と付き合ってくれないか」

え?

パサッ

私がメモ帳を落としたのに気付くのは少し時間が必要だった。