無声な私。無表情の君。

夜道、吉川君がいてくれるのはありがたい。なんたって暗いの駄目ですから。私。

1人じゃ無理だけど2人なら心強い。特に男性が相手だとね。
ちょっと背中がかっこよくみえたりした。

私の家と吉川君の家はそんなに遠く無いみたいで、あと5分程で家に着く予定。

「あのさ、愛って……」

急に呼ばれてビックリする。そう言えば呼び捨てされてるんだった。

「何?」と言わんばかりに吉川君の顔を見る。そう、まじまじと。

「……愛って、誰かと付き合ってるんだっけ?」

何だ。そんな事か。

フルフル

勿論、彼氏なんていない。私なんかに出来るはずもない。

「……そうなんだ。恋とかしてないの?」

そりゃあ、皆の事、羨ましいとは思うよ。でも、最近まで私の事いじめてた奴等を好きになるなんて到底無理。
部活だってしてないから出会いも少ないしね。

「俺はいるよ。好きな人」

へぇ、そーなんだ。意外とそういう面もあるんだ。部活どっぷりの人かと思ってた。一瞬キョトンとしてしまった。吉川君の好きな人、可愛い系かな?それとも綺麗系?いや、あえての元気系とか?

色んな人を想像した。
その中に真琴がいたのは絶対に書かまい。